美星天文台:美星町観光協会(公式)

季節の星座・天文イベント

四季の星座:春

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一等星が7個も輝いてにぎやかだった冬の夜空に比べて、春の夜空は一等星が3個しかなく少し静かな寂しい星空かもしれませんが、ここ美星町では多くの星々を観ることができます。

北の空を見上げて北斗七星を探してみましょう。おおぐま座のしっぽにあたる北斗七星のカープした部分を南へのばすとオレンジ色の明るい一等星が見つかります。うしかい座の「アルクトゥルス」です。日本では麦の刈り入れ、いわゆる麦秋(初夏)のころの日暮れ時、頭上に輝くところから「麦星」と呼ばれて親しまれていました。そしてアルクトゥルスをさらに伸ばしていくとその先で白く輝くおとめ座の一等星「スピカ」が見つかります。この白い輝き方を野尻抱影は「真珠星」と呼びました。春の宵の頭上に輝くオレンジ色のアルクトゥルスと白色のスピカは、プラネタリウムなどで「春の夫婦星」と紹介されたりします。でも、この2つの星を夫婦星と見立てるとその距離はとても遠く離れていて寂しく感じます。
星座を形作るの星たちの並びは変わらないように見えますが、現在、アルクトゥルスが猛スピードでスピカの方へ移動中で、5~6万年後にはスピカのすぐそばまでやってきて並び、遠い将来、文字通り夫婦星となり、並んで輝いて見えることになるのでしょう。

先に紹介した北斗七星から、うしかい座のアルクトゥルスとおとめ座のスピカまででできる曲線は「春の大曲線」と呼ばれています。
横長に横たわるおとめ座の南に目を向けると4個の3等星で構成される四角形の特徴的な並びが目立ちます。「からす座」です。主に3等星より暗い星で構成される星座なので、都会の空で見つけるのは難しいですが、ここ美星町ではしっかりと星座の形が確認できます。

美星町では、春から夏にかけて暖かくなっていくと地上には何やらニョロニョロとした生き物がでてきす。
そう!冬眠から覚めて出てくる蛇です。美星町では「はみ」と呼ばれている、毒をもつマムシには要注意です。
夜空にも春から夏にかけて現れる蛇がいます。「うみへび座」です。
うみへび座でもっとも明るい星は心臓にあたる2等星のアルファルドで、3等星以下の暗い星が多く見つけにくい星座ですが、88星座の中では一番大きい星座です。東西に長く伸びているのが特徴で全体を観るためには南の開けたところで観る必要があります。美星天文台の展望デッキや星っ子広場は南に大きく視界が開けているので、ぜひうみへび座の観察にチャレンジしてみてください。

春とはいえ、標高300m~400mの高原地帯である美星町の夜は冷えこむこともありますので念のため防寒対策をお勧めします。

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