美星天文台:美星町観光協会(公式)

季節の星座・天文イベント

四季の星座:夏

標高約400mの美星町は、寝苦しい夏の夜も多少過ごし易く、涼みがてら星空を見上げるにはとても良い環境です。夜空には夏を代表する星座の一つ、さそり座があります。南の空の低いところに大きな釣り針のような形の星の並びがそれです。その形から、瀬戸内では「うおつりぼし」と呼ばれていました。大きなSの字を描く下の方が蠍の尻尾にあたります。上の方には赤く輝く1等星の「アンタレス」。ギリシャ語の火星に「似たもの」という意味の「アンダレス」からきていると言われています。近くを通る火星も赤いので、似ているのです。

17-02_02.jpg

そこから天を仰ぐように見上げると、とても明るい星が見つかります。こと座のベガです。ベガは七夕の織姫星です。そうなると、彦星を探したくなりますよね。ベガより南(下)に明るい星が二つあります。どちらかが彦星なのですが、美星町の様に天の川が見える環境なら簡単です。織姫星と彦星は天の川を挟んで対岸にいるのですから。でも、天の川が見えなくても目印になる星があります。彦星には、飼っていた牛に見立てられた小さな星が、両脇に一つずつ並んでいるのです。彦星は、わし座のアルタイルです。もう一つの明るい星は、はくちょう座のデネブ。「おしり」という意味のこの星は、はくちょうのおしりにあります。はくちょう座は、大きく翼を広げた白鳥の姿ですが、その中央部分を、デネブをてっぺんにして十字架の形を作ることができます。これを「北十字」と呼んでいます。
ベガ、アルタイル、デネブで「夏の大三角」を作ります。
夏の天の川は、さそり座の尻尾あたりから夏の大三角の中を通っています。双眼鏡で夏の大三角の中を見てみると、天の川がたくさんの星の集まりだということがわかります。

<< 前のページに戻る