美星天文台:美星町観光協会(公式)

季節の星座・天文イベント

(1)月はどうやってできた?

(月のプロフィール)
直径:3,476 km(地球の約1/4)
地球までの距離:平均38万km
重力:地球の約1/6
公転周期:27日
明るさ:-12.74等級

月がどのようにしてできたのか?実は分っていません。一番有力なのは、地球がほぼできあがったころ、火星ぐらいの大きさの星がぶつかり、宇宙空間に広がった地球のかけらが次第に集まって固まり、月ができたという「ジャイアントインパクト(巨大衝突)説」。地球から一番近い天体ですが、まだまだ分らないことがたくさんあるのです。今後はNASAを中心とした国際協力体制でのアルテミス計画で、再び人類が月面に降り立ち、様々な調査をする予定です。

(2)月の形、模様

月の形が日々変わるのは、地球の周りを回る月に太陽の光が当たっている部分だけが見えるからですよね。そして、気づいていましたか?月は、いつも同じ面を私たちに向けていることを。月は地球の周りを1回公転する間に、それと同じ向きに月自身が1回自転しています。そのため月はいつも同じ面を地球に向けているのです。
月の見せる面は同じでも、地球のどこで月を見るかで、クレーターが作る模様は向きが変わります。そうなると、国や地域によって、月の模様の見立てが違ってきます。

アラビアライオン

アラビア
ライオン

うさぎ

日本
うさぎ

カナダインディアンバケツを運ぶ少女"

カナダインディアン
バケツを運ぶ少女

東ヨーロッパ女性の横顔

東ヨーロッパ
女性の横顔

南ヨーロッパかに

南ヨーロッパ
かに

北ヨーロッパ本を読むおばあさん

北ヨーロッパ
本を読むおばあさん

(3)日本人と月

日本人はいつから月を見上げているのでしょうか?
平安時代、貴族たちは中国から伝わった「観月の宴」で、直接月を見上げることせず、池に浮かべた船に乗り、水面に映った月を見ていました。特に天皇は神とされていた立場で、自分より上を見上げることはしなかったようです。源氏物語や竹取物語の中にも、月を見ることは忌むことと言う内容があります。では、日本人はいつから月を見上げていたのでしょうか。縄文時代に里芋を月にお供えしていたと言う説もあります。そして、「中秋の名月」が中国から伝わる前から、日本各地で独自のお月見があったようです。そして、今の私たちが知る、お月見団子を供える風習は、江戸時代後期の比較的新しいもの。中秋の名月だけで無く、「後の月」という旧暦の九月十三日にも、月見をするほどお月見好きな日本人は、「月の出」を愛でるのを良しとしていました。
月の出は1日経つ毎に、40分から50分遅くなります。「満月・望月」(15日頃)の翌日は、「十六夜月(いざよいづき)」(16日頃)。「いざよう」とは「ためらうような」と言う意味です。前日の月の出より遅く、出るのをためらっているようだから。そして、この後は、立って待てる「立待月」(17日頃)、立って待つにはくたびれるので、座って待つ「居待月」(18日頃)、さらに、寝て待たないと出てこないので「寝待月」(19日頃)、夜更けにならないと出てこない「更待月」(20日頃)、夜明け(有明)の空に細い月が昇る「有明月」(26日頃)、と続きます。
「日の出」を拝んだことはあっても、「月の出」を見たことがある人は多くないと思います。ぜひ、ご自分の月見ポイントを見つけて、月の出を楽しんでみてください

(4)月を楽しもう

車から見る月がどこまで行ってもついてくる・・・。そんな経験はありませんか?
これは、月と地球の距離が約38万キロもあるので、私たちが歩いたり車や電車で移動する距離くらいでは、月が見える方向は変わらないからです。
街明かりのない場所で、月の光のまぶしさに驚いたことはありませんか?
美星町では、月の光は眩しく、くっきりと影ができます。満月の明るさは、1等星の約302,000倍です!
流れる雲がかかり、刻々と表情を変える月に、目を奪われたことはありませんか?
星を観るのには、嫌われてしまう「月」。でも、月をゆっくり眺める時間も良いものです。そのときは、ただ眺めるだけではなく、食べたり飲んだり、おしゃべりしたり、皆さんの思い思いの素敵な時間をお過ごしください。

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