季節の星座・天文イベント
美星町の天文施設
美しい星の町には、宇宙を見つめる多種多様な"眼"が点在しています。
誰もが気軽に101cmの大望遠鏡を覗き、宇宙旅行気分で季節の天体を巡ることができる「美星天文台」。深夜には、アマチュア天文家が、超新星など様々な研究に利用しています。また、光害の研究は1993(平成3)年のオープン時から続けられ、美星町の夜空が継続的に暗く保たれていることを明らかにしています。
美星天文台のすぐ隣にあるJAXAの施設「美星スペースガードセンター」では、地球の小惑星衝突を防ぐため、口径1mと50cmの望遠鏡を使って365日研究が行われています。一般の人は立ち入り禁止ですが、センターの取り組みは隣接の展示館で詳しく紹介しています。
こうした本格的な天文施設を誘致する追い風となった存在が「旧美星水路観測所」。口径60cmの望遠鏡を据えて登場し、海上での現在地やルートを捉えるための観測が行われました。時代とともにGPSが発達し閉所。現在は「井原市星空公園」としてリニューアルされ、美星天文台のスタッフが定期的に観望会を行っています。
水路観測所が設置された頃に前後して、近隣エリアのアマチュア天文家たちが、自前の望遠鏡を据えて"マイ天文台"を整備するようになります。彼らは趣味で観測を楽しむ傍ら、美星町民に星空保護の大切さを熱心に訴え、日本初の光害防止条例の制定を後押ししました。現在も黒木地区の「せとうち天文同好会」のメンバーが、深宇宙や珍しい天体現象の撮影などに挑み、その成果は地元新聞や天文雑誌を賑わすことも。
このように多種多様な"眼"を持つ、美星町の天文施設。美しい星空とともに自慢したい町の宝であり誇りなのです。